これまで他の武術や格闘技を習ったことがあるが、思ったほど上達しなかった方
 
八卦掌は基本的に他の武術と対立するものではありません。
八卦掌で重んじるのはリラックスする力と歩法です。
その視点から以前に習ったものの素晴らしさを改めて認識できることでしょう。
 
八卦掌には、合気道、空手、システマ、太極拳、意拳など色々な格闘術との共通項が見られます。
それもそのはず、格闘というのは基本的に同じ体(眼が正面を向いて2個、
二本の腕と、二本の脚)を持つ者同士で格闘することを想定して創作されたものです。
突き詰めれば、重要な原理は似てくるのが自然です。
 
伝統武術、あるいはその系譜上で生まれた格闘術で現在に残っているものは、
様々な時代と無数の人々の手を経てなお、人にとって有用と判断されたからこそ、
すたれずに文化として継承されたものです。
ですので八卦掌に限らず、そうした格闘術はそれぞれに素晴らしいものだと思います。
 
八卦掌の創始者である董海川氏は、その名声を聞いて腕比べに訪れた武人を征し、
その後弟子に加える時も、以前に学んだものを否定せず、
それぞれの良い部分を取り入れて改良するように指導しました。
そのため八卦掌には程派、尹(いん)派、梁派という三大門派の他、多数の流派を生み出しています。
このことは、八卦掌の動作が変化に富んでいるだけでなく、
八卦掌の考え方そのものが柔軟であることを示しています。
 
八卦掌は、技術を身につけるまでのアプローチが独特です。
これまで他の格闘術などを学んだものの期待していたような成果が得られなかった方も、
もう一度チャレンジする入り口として適していると言えます。
 
 
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